Keihanshin Startup Academia Coallision Program
by Osaka University
KSACプログラム2023町工場BOOTCAMP
アプレンティスシップ工場萌えツアー
株式会社大都さまとの3日間
スキルや経験よりも行動することの大切さを学べました
アプレンティスシップの様子
【アプレンティスシップ中の活動】
創業80年以上の歴史を持つ株式会社大都。日本最大級のDIY工具やガーデニング用品、塗料のEC通販ショップ「DIY FACTORY」や事業者向け副資材・施工道具のEC通販ショップ「トラノテ」など、複数のEC通販ショップを運営しています。 今回おうかがいしたのは、アプレンティスシップ2日目の朝9時。大都ではイングリッシュネームを採用しており、山田社長は「ジャック」と呼ばれています。
今回、大都でのアプレンティスシップに参加する岡崎さんは、家族と相談して「ラック」というイングリッシュネームを選択。ジャックや社員からは「ラック」と呼ばれていました。 岡崎さんは期間中にEC通販ショップ「トラノテ」の認知向上をめざし、「トラノテ」に誘導するリンクを外部サイトに設置してもらうというミッションを与えられていました。
リンク設置先の選定や依頼方法は自分自身で考えることになっていましたが、初日の段階で複数のリンク設置先を獲得していました。岡崎さんは「指示がない分、自分で考えて行動することが求められるし、ここまで任されることに驚いています。教えられるのではなく、考える楽しさを学べています。午後はジャックと他の通販会社を見学する予定なので楽しみですよ」と語っていました。
ジャックは「同行してもらうのはこれからだけど、ちょっと話しただけでも理解が早いのがわかる。楽しみながら仕事をしてもらって、未来にはこんな楽しい時間が待っていることを知ってもらえたら嬉しいね」と話していました。
【アプレンティスシップ終了後の社長コメント】
株式会社大都 代表取締役 山田岳人(ジャック)さま
これまで採用選考の一環としてのインターンは意味がないと考え、インターンを実施したことはありませんでした。しかしながら、今回のアプレンティスシップは職業体験であり、本当の意味でのインターンだと考えて受け入れを決めました。
ラックはまだ1年生でしたが的確にポイントを突いた質問してくるなど、社員が感心するほど高い意識を持って与えられたミッションに取り組んでいました。たった3日間でしたが、当社の採用方法や選考基準に影響を与えるほどのインパクトを残してくれましたね。
私もラックと一緒にいる中で、社会課題解決に取り組みたいという意欲の高さ、常に高度な情報収集を行っていることを目の当たりにして大いに刺激を受けました。現場からの声もあり、今後もアルバイトとして働いてくれないかと誘っています。
【アプレンティスシップ終了後の学生コメント】
大阪大学 経済学部1年 岡崎悠輝(ラック)
ジャックは、経営者として数字に厳しいのはもちろんのことですが、同時に数字以外の情緒的な要素とのバランスを重視していると感じました。そして何より経営判断が早く、判断してから行動に移すまでのスピードがさらに早いことに驚きました。
アプレンティスシップ参加によって、スキルや経験よりも行動することの大切さを学べました。その結果、アプレンティスシップ参加前よりも行動することに対する事前の不安感が低減されたと感じます。
また、会社やビジネスの世界においては、スキルや知識だけでは物事を進めることができず、必ず人間関係が大切になってくることも学びました。 ミッションだった被リンク獲得の成果も高く評価していただき、大都さまからはアルバイトのお誘いをいただきました。とても嬉しくて、ぜひアルバイトさせていただきたいと考えています。
【アプレンティスシップ工場萌えツアー体験談】
私が今回の『アプレンティスシップ工場萌えツアー』プログラムに参加したきっかけは、大学からの告知メールでした。もともと「自分自身で事業を始める」ということに興味があり、どのようなインターンがあるのか、どのようなことをさせてもらえるのかについては調べていたのですが、今回のプログラムの告知に「三日間社長に密着し、社長の経営者としての思考や経営メソッドを学べる」との記載があり、自分のやりたいことをするためのきっかけがつかめるかもしれない、自分と同じようなことを考えている人と仲良くなりたい、と思い参加を決めました。
今回のプログラムは、参加する学生一人にマンツーマンで社長がつき、それぞれが独自の課題を与えられ、学生の視点から企業の課題の解決策を考えてみるというものでした。私は「株式会社大都」へインターンに行き、そこで2つの課題が与えられました。一つは「今回の体験を踏まえ、これからの会社に必要なインターンを考える」こと、もう一つは「新事業である『トラノテ』の認知度を上げる」というものでした。簡単に説明すると、『トラノテ(https://www.torano-te.jp/)』ではプラットフォーム型のB to B向けオンラインショップ事業を行っており、SEO(Search Engine Optimization)対策を通じて、オンラインショップの現場ではどのようなことが行われているのかを実際に体験することができました。
色々なことを体験する中で苦労した点もありました。特にオンラインショップ事業の業務では、私自身今回のプログラムに参加する前までは全くその業界についての知識がなかったのもあり、どのような問題点があるのか、どうやって改善していくかなどを考えることは非常に難しかったです。ですが社長と一対一で疑問に思ったことを話し、対話を重ねていくにつれて、実は一つ一つの業務にも理由があり意図が隠されてあることに気づくことができるようになってきました。今回のように実際に業務を通じたインターンシップでなければ、ここまで具体的な話はできなかったのだろうと思います。漠然とした経営論ではなく、業務に根差した社長の経営哲学や社員との向き合い方などを知ることができ、本当に良い経験ができたと感じています。
このアプレンティスシッププログラム全体を通して、私は大学の講義では学ぶことができない実践的な考え方を学ぶことができました。またインターンを通じて社長だけでなく、その社長のもとで働く社員の人たちの考え方も合わせて知ったことで、会社というものがどのように動いているのかを実感することができました。実際の実務に即した「生きた経験」を得たことで、社会で働くことに対する漠然とした不安感が、社会というのは面白いもので、自分の能力やスキルを磨いていけばもっとこれからが楽しくなるのではと思えるようになりました。
またこのプログラムのなかでは普段の日常生活では関わることのない、様々な人たちに出会うことができました。自分が聞いたことのない面白い体験談をしてくださる人もいれば、事業を始めることを考えている人、起業したいと考えている人など本当に面白い人たちに出会うことができました。このプログラムが終わったあとも関係が続いている人もおり、もし面白いことや新しいことを始めたいが何かきっかけが欲しい、という人がいれば、このようなプログラムに一度参加して見ることをオススメします。大学生という、学びに対する「特権」をぜひ活かしてみてください。